殴るぞ

色々と思いっきり話します。

2016-01-01から1年間の記事一覧

福原愛「君は薔薇より美しい」

泣き虫愛ちゃん、キャプテンになる。なんて、かつての人気ドラマのようなタイトルだけれど、よくよく考えてみればいつでも福原愛というアスリートはお茶の間で人々を笑顔にしてきた。それも25年も前から。 テレビの特番で流れるのは、お母さんから受ける厳し…

清原和博「少年、49歳」

甲子園というと、多くの投手や打者が活躍した場所であることは言うまでもない。近年だと大阪桐蔭の森友哉や中田翔、関東第一のオコエ瑠偉もそうだろう。投手で言うならば小笠原慎之介や高橋光成、藤浪晋太郎もそうだろう。甲子園で活躍した選手は、その後も…

内村航平「ブラックサンダーとポケモンGO」

内村航平が再び金メダルに輝いた。個人総合だけでなく、団体としても金メダルを獲得することとなったのだ。その活躍ぶりに「キング」と海外の選手からも敬意を持たれるに至った内村は、一人のアスリートとして大きな尊敬を持たれていることは確実である。 そ…

佐藤清治「哀しき天才」

箱根路を沸かせたスーパースター、大迫傑がオリンピックで世界に挑む。設楽啓太・悠太兄弟に、服部翔大や窪田忍は同年代。下には村山謙太・紘太兄弟や服部勇馬・弾馬兄弟。青学の一色恭志、神野大地と、大迫傑世代以降から、才能ある選手が世界の舞台へと飛…

磯網栄登くん「一夏の物語」

「お話を聴いてもらっても良いですか?」 一つのLINEに来たメッセージが来たのは、夏の終わりのことだった。それなのに、まだカンカンと照り付ける日差しは未だに夏を終わらせまいとしているようで。だが確実に、秋はゆっくりと近づいていた。 もちろん。そ…

斎藤佑樹「まだ彼が主役でないときに」

その日、何度日大三のチャンステーマを聴いただろうか。最初に聴いたのは一回の表、先頭の荒木郁弥がスリーベースを放ったことからだった。いきなり先取点のピンチ。その年の日大三は圧倒的な攻撃力を売りにしたチームだった。それで春には関東大会も制して…

ブーイングとは正しい応援だろうか

さいたまダービー引き分け。自分は試合を直接見ることができず、詳細がよくわからなかったのだが、大宮のストロングポイントと浦和のタレント力がともに出た好試合だったそうだ。甲乙つけがたい試合結果となったのは、スコアからもはっきりとわかるものとな…

【EURO2016】ベルギー代表から感じた「組織で戦う重要性」

素晴らしい試合だった。一番応援していたスペイン代表が敗れてからというもの(それ以前からではあるが)、ほぼほぼ流し見になっていたEUROであるが、世界最高峰のサッカーから学ぶことは未だに多い。何よりも興味深いのは、ある種世界でもトップレベルとも…

【EURO2016】ドイツ-ウクライナ「締まらない試合を締めた2人」

2-0というスコアで、ワールドカップ王者のドイツが主要国際大会2連勝へ向けて好発進をした……、と言いたいところ。しかし、正直な話で言えばウクライナにしつこくサイドを攻められ、あわやという状況になっていたことは間違いなかった。特に前半、ウクライナ…

ガレス・ベイル「アポロ」

ベイルとはアポロである。チョコでもロケットでもない。20年近く前に流行ったあの曲だ。ポルノグラフィティのデビュー曲「アポロ」だ。疾走感のあるメロディとスケール感のある歌詞は未だに彼らの代表曲の一つとして定着している。ガレス・ベイルは正しく疾…

【EURO2016】フランス-ルーマニア「6.10バズーカ」

さて、テロなどが発生したことで開催すら危ぶまれたフランス。主力選手であったベンゼマが代表から永久追放され、その他主力選手が負傷離脱が相次いでいる中でも開催国として優勝候補に挙げられている。実際、飛車角落ち感は一切なく、むしろディディエ・デ…

眠れない夜のために

PK戦は、千両役者によって幕を閉じることと相成った今年の欧州サッカー。しかし、アツい戦いはまだまだ続く。今週金曜日にいよいよ始まる激戦、EURO2016だ。コパ・アメリカも同時に開催されている今夏は、サッカー好きにとって睡眠不足に悩まされる1か月とな…

【追悼】モハメド・アリ「アウトレイジ」

私の大叔父にトクおじさんと呼ばれた人がいる。もう亡くなって10年近くなるが、彼は反戦運動家だった。「アメリカはベトナムから手を引け」というゼッケンを付けて、1965年4月5日から1973年6月13日まで。彼はゼッケンをつけ続けたのだ。酔った勢いで宣言して…

荒木絵里香「ママさんバレー」

バレーボールの全日本女子がオリンピック出場を決め、バレーボールファンの方々はホッと胸をなで下ろしたことだろう。セッターの竹下佳江選手が引退し、宮下遥選手に長岡望悠選手など、将来有望な選手が出てきたにもかかわらず、それでも相変わらずいざとい…

赤土の決戦

グランドスラム唯一のクレーコート大会がいよいよ今夜に迫ってきた。全仏オープンとは、ウィンブルドンや全米、全豪と比較してもどこか特殊なお祭り感があるように思える。ウィンブルドンはどこか神聖で、全米と全豪はまた違った趣があるが、どこか全仏だけ…

ジョゼ・モウリーニョ「彷徨うスペシャル・ワンの行く道」

欧州サッカーのシーズンもいよいよ終わり、新しいシーズンへ向けて編成部が動き出し始める時期が来ている。UEFAチャンピオンズリーグで4強に入ったチームのうち2チームが新たに監督を招聘し、またそれ以外でもチームとして体を成していなかったところやチー…

原口文仁「真っすぐに」

真っすぐ線を引いたようなきれいな送球。それが、原口文仁選手に抱いた強い印象だった。帝京高校時代に、私は別の選手を目当てに試合を見に行ったのだが、たった一人だけとてもきれいな送球を見せていたのが当時の原口選手だったのだ。二塁にベースカバーへ…

ノバク・ジョコヴィッチ「絶対王者は砕けない」

この絶対王者を破る術は、どこにあるのだろうか。完璧なリターンに代表される、精度の高く多彩なショット。動じないメンタル。ノバク・ジョコヴィッチ選手のすごさを列挙すればきりがないほど、多くある。 セルビアのベオグラードで産まれたこのセルビア人は…

レッズとマリノスが吸収合併されない、3つの理由

まさに衝撃的なニュースであった。三菱自動車が日産の資本傘下に入るという報道である。急に出てきた一連の不祥事は、日産が三菱を安く買い叩くための策であったとか、色々と言われている。しかしここでは、様々な陰謀論に関するコメントは差し控えたいと思…

錦織圭「テニスの王子様」

錦織圭選手がすごい。いや、知っているよと言うかもはや言うまでもないことではあるけれど、とにかくすごい。自分の必勝パターンまで粘って最終的に勝利を拾うことができるようになっている、というのが直接の勝利に結びついている要因だそうだが、そこは私…

勢翔太「プータロー力士」

三役に選ばれた力士内でもひときわ整った顔立ちをしている力士がいる。それが、勢翔太こと本名・東口翔太である。寿司屋の息子として生まれた勢は、身体が弱く喘息気味であったという。ひときわ体が大きく、未経験ながらわんぱく相撲で優勝したこともある。…

豪栄道豪太郎「いや、豪太郎は本名です~天才力士~」

意外にニュースで話題にならないのが、豪栄道の4連勝ではないだろうか。日本人大関の稀勢の里、琴奨菊と比較して話題にならないが、彼も立派な大関の一角である。ましてやアマチュア時代からの超エリートでもある豪栄道豪太郎、本名・澤井豪太郎は大阪の寝屋…

八村塁くんが成長してもらわなければ困る理由

アメリカにまた、将来有望な若手が旅立つ。しばしば、若手選手でいうと海外挑戦は大きなリスクである。それも将来有望な若手がとなると周囲が心配するのもなおさらだ。しかし、今回の場合は異なる。必ず日本を背負ってもらう人物として成長してもらわなけれ…

トミー・ジョン手術の本質と目的

ダルビッシュ有投手がトミー・ジョン手術から復帰後にいきなり160キロ近い速球を投じていることで話題となっている。近年、増加しているトミー・ジョン手術。特にピッチャーは肘への負担がものすごく、靱帯損傷というリスクを背負って投げる商売だ。そのため…

ジダンの持つカリスマ性。名将への道へと向かうための鍵。

ラファエル・ベニテスが引かされた貧乏くじは、ベニテスのキャリアにとって良かったかどうかは別としても1月で解放されることと相成った。スペイン人の戦術家は、スター軍団を束ねるにしてはやや型に嵌め過ぎる傾向にあったことは言うまでもない。リヴァプー…

マヌエル・ペジェグリーニ「サラリーマン指揮官」

割と損な役回りが多い指揮官である。しかし、標榜するサッカーはいつだって魅力的で有り続ける。マヌエル・ルイス・ペジェグリーニ・リパモンティとはそういう男だった。故郷のチリでプレーし続け、現役選手としてのキャリアもチリで終えたDFは監督としての…

【戦評】サウル・アルバレスvsアミール・カーン「rugir」

まるですべてをなぎ倒すかのような一撃だった。それまでリードしていた(と思われる)アミール・カーンがカネロの右ストレートを真正面から受けてしまった結果、衝撃的な結末へと流れ込むことになってしまったからだ。エリスメンディ・ララ戦など、サウル・…

目覚めよ、稀勢の里。

春場所、千秋楽。結びの一番でのことだった。白鵬と日馬富士の取り組みは、誰もが呆気にとられてしまい、そしてその論調が怒りを帯びてくるようなものであった。かく言う私もその一人で、ただし相撲のルールとしては何ら逸脱していないその横綱の取り組みと…

ジョゼップ・グアルディオラ「血も涙もない天才」

タイムアップの笛が鳴り響き、歓喜の輪が出来上がったのはアトレティコ・マドリーのイレブン。そしてそれはサッカーの天才がキャリアを通して味わった重大な敗北の一つであるということを意味していた。ジョゼップ・グアルディオラ・イ・サラは3大会連続でバ…

サウル・アルバレス-アミール・カーン【戦前】「ゴロフキンへの挑戦状・その2」

ひとつ言っておくなら、当ブログのタイトル「黒髪のかねろ」は今回紹介するサウル・アルバレスの愛称、カネロから来ているということを明記しておきたい。赤毛が特徴的だったの彼はスペイン語で「シナモン」を意味するこの愛称を13歳から付け、そしてメキシ…