殴るぞ

色々と思いっきり話します。

野球

大野倫をただの悲劇で終わらせていいのだろうか?

高校野球と聴いて何を思い出すだろうか?

私のど真ん中には、いつだって清原和博がいる。

昔の野球選手で苅田久徳という人物がいる。日本プロ野球初の退場処分となった人物であり、戦前・戦後のプロ野球を支えたスター選手であった。そのプレーは「苅田の前に苅田無く、苅田の後に苅田無し」と評されたほどだった。野球好きの人は多いことだろう。 …

江川と西本と父

金曜日に発行される青年誌、スペリオールで多く読んでいる漫画の中でも注目している漫画がある。「江川と西本」。 察しの良い方は分かるだろう。江川卓と西本聖。彼らは、1980年代を支え続けた読売ジャイアンツの主戦投手だった。後に繋がる槙原・斎藤・桑田…

大谷翔平「大人は判ってくれない」

大谷翔平のケガが深刻なものであることは、多くのメディアによって報じられている事実である。WBC辞退を行った際、しかしオープン戦で活躍する彼の姿を見て仮病と騒ぎ立てていた人も居たには居たが、結論としてケガをかばうあまり悪化させてしまった。 無理…

松坂大輔「あなたという物語の最終章」

一昨年の年末、北の湖が亡くなったときだろうか。テレビで流れていた還暦土俵入りでの北の湖を見て、母は号泣し始めたのだ。ちなみに、そのあと千代の富士が登場した際にはこれでもかと罵倒していたのだが。 ガンの闘病により身体はやせ細り、足も十分に上が…

内川聖一「究極の技術屋」

大谷翔平が怪我で出場辞退する。二刀流のスーパースター・大谷がWBCに出られないという情報が、日本列島を駆け巡った。去年からずっと痛めていたとか、自主トレ中は痛みが引いていたとか。さまざまな情報が錯綜している(主にダルビッシュ発信だが)。人間の…

鈴木尚広「逃げるは恥だが役に立つ」

クライマックスシリーズ、1stステージ。東京ドームで行われた巨人対横浜の試合。代走で出てきた男は、横浜の投手・田中健二朗の牽制球に引っかかってアウトとなった。そして、それが現役最後のプレーとなった。代走のスペシャリスト、鈴木尚広。名だたるバイ…

清原和博「少年、49歳」

甲子園というと、多くの投手や打者が活躍した場所であることは言うまでもない。近年だと大阪桐蔭の森友哉や中田翔、関東第一のオコエ瑠偉もそうだろう。投手で言うならば小笠原慎之介や高橋光成、藤浪晋太郎もそうだろう。甲子園で活躍した選手は、その後も…

磯網栄登くん「一夏の物語」

「お話を聴いてもらっても良いですか?」 一つのLINEに来たメッセージが来たのは、夏の終わりのことだった。それなのに、まだカンカンと照り付ける日差しは未だに夏を終わらせまいとしているようで。だが確実に、秋はゆっくりと近づいていた。 もちろん。そ…

斎藤佑樹「まだ彼が主役でないときに」

その日、何度日大三のチャンステーマを聴いただろうか。最初に聴いたのは一回の表、先頭の荒木郁弥がスリーベースを放ったことからだった。いきなり先取点のピンチ。その年の日大三は圧倒的な攻撃力を売りにしたチームだった。それで春には関東大会も制して…

原口文仁「真っすぐに」

真っすぐ線を引いたようなきれいな送球。それが、原口文仁選手に抱いた強い印象だった。帝京高校時代に、私は別の選手を目当てに試合を見に行ったのだが、たった一人だけとてもきれいな送球を見せていたのが当時の原口選手だったのだ。二塁にベースカバーへ…

トミー・ジョン手術の本質と目的

ダルビッシュ有投手がトミー・ジョン手術から復帰後にいきなり160キロ近い速球を投じていることで話題となっている。近年、増加しているトミー・ジョン手術。特にピッチャーは肘への負担がものすごく、靱帯損傷というリスクを背負って投げる商売だ。そのため…

新井貴浩「その男、凡人につき」

これほどまでに「下手くそ」と言われながらも、いろいろな人から愛された野球選手がいただろうか。新井貴浩こと新井さんのことだ。ドラフト候補にも引っかからなかった大学時代に、野村謙二郎さんの家を訪ねてバットスイングを見てもらったことからスタート…

2006年高校野球「夏の庭」

2006年夏優勝:早稲田実業学校高等部 高校野球は不思議だ。その夏だけ、神様に愛された球児が時々現れることがあるからだ。斎藤佑樹は間違いなく、甲子園の神様に愛された男の一人であった。それは言うまでもないだろう。夏が始まる前までは「早実のエース」…

2005年高校野球「背番号11の系譜」

2005年夏優勝:駒澤大学附属苫小牧高等学校(2年連続2度目) 背番号11の系譜。駒大苫小牧の全国制覇には、背番号11がマウンドで躍動したことによって生まれた。一人は鈴木康仁。決して球速に飛び抜けたものはなかったが、キレのある球を多くの打者が打ちあぐ…

大谷よ、メジャーへ行け。

少し前までは160キロのストレートを投げて、ホームランを打つ選手は漫画の世界でしかありえない話だった。MAJORの主人公・茂野吾郎のようなそんな存在感。これだけスケールが大きく、楽しみな選手など出てくるはずがないと思っていた。 しかし、大谷翔平が出…

夢を与える

いつからだろう。清原の話題が出てくるたびにネガティブな内容ばかりがクローズアップされるようになったのは。いつからだろう。清原がこんなにも格好悪くなってしまったその姿は47歳になる大人としての行動や振る舞いには見えない。そう、わがままを言って…

今日もいい笑顔

いつだって彼は、ぼくらに笑いをもたらしてくれる。大田泰示のことだ。 おっちょこちょいなプレーで時折笑わせたり、どうしようもない理由で教育リーグのメンバーから外されたり。あまりにもうだつが上がらなくて、阿部慎之助の自主トレメンバーからも外され…

その1球が、菅野の成功を裏付けた

今でも覚えている1球がある。菅野智之の大学時代だ。ロイ・ハラデイに憧れる前の菅野は、速球とスライダーでねじ伏せるタイプのピッチャーだった。大学の先輩だった久保裕也も大学時代はそうであった。だが、久保よりも球の力は段違い。150キロを越えるスト…

トライアウトという復活の場

華やかな日米野球が幕を閉じて、大谷翔平や藤浪晋太郎のような若い選手や菊池涼介に山田哲人のような野手も躍動した日本代表。だが、プロ野球は決してそういう選手たちばかりではない。プロで活躍できる選手で、尚且つ日本代表にまで漕ぎ着ける選手はほんの…