箱根駅伝
私はマラソンや駅伝が大好きだ。自らの体と対話しながらも相手と駆け引きを行うスポーツだからだ。 何よりも見る人が多いし、襷を繋ぐ姿というのも日本人的で非常に共感するものがある。今年も箱根駅伝の予選会を観に行った程だから、率直に言えば相当なもの…
はい。お久しぶりです。 最近はヤフーニュースなんかで手軽にコメントできるようになっていて、もはやコメントまとめサイトすら出ている始末なわけだ。 先日の福岡国際マラソンで、大迫傑が2時間7分19秒という日本歴代5位の記録を叩き出した事で現在メディア…
さて、いよいよ明日から出雲駅伝が始まる。これをきっかけにして、3大駅伝が開幕。陸上もトラックからロードレースのシーズンになるわけだ。この高速レースは、今年の3大駅伝の難関でもある箱根駅伝に大きく直結する大会と言い切っても良いだろう。 それはな…
驚異的なラストスパートは、突然やってきた。残り200メートルを切った時だった。留学生二人と高校の同級生、一色恭志くんと形成されたトップ集団を一気に引きちぎる。まるでそこから100メートル走でも始めるかのごとく、猛然とダッシュを始めたのだ。突然の…
「ちょっとマイクを足元へ向けてもらってもいいですか?」高校駅伝を解説していた金哲彦さんがそう言うのを聞いた。それが一色恭志くんの素晴らしさを初めて見た瞬間だった。リズムが良い。そして、テンポが速い。足の回転が速く、それがまったくぶれないの…
■ハッピーエンドで頼むよ ゴールテープを真っ先に切ったのは、青山学院大学だった。序盤でのリードを保ったまま芦ノ湖に、そして大手町に。久保田和真くんや一色恭志くんが高校時代から名前の知れた選手であったという事実を差し引いても、見事すぎるレース…
本当に思いつきだった。鶴見中継所を過ぎて、もしかしたら箱根湯本付近で生で見ることができるのではないかと直感した。都内に住んでいる自分からすれば、特急電車を使わなくても2時間ほどで箱根まで行ける。やってみよう。そこからはあっという間だった。素…
神野、5区区間新記録樹立。まるで楽しんでいるかのように賭けて行く姿は、本当に山の神童と呼んでも差し支えない振る舞いであった。おそらくは復路でも順位を落とさずに優勝することだろう。一方で、駒澤の馬場には辛いレースとなってしまった。神野のハイペ…
東京の町田で生まれ育った彼の姿を見た人はこう語る。「異次元」と。全国の駅伝に出場するような選手というのは、それ相応の実力を持って殴り込みをかけに来る。大迫も紛れもなく東京都内には敵のいないスーパーランナーだったのだ。佐久長聖入学後も着実に…
戦後最多優勝を誇る駅伝の名門学校といえば、世羅高校である。90年代には低迷した時期こそあったものの、留学生を起用し始めてから再び息を吹き返してきた広島の県立校だ。近年は、留学生がいる学校が強い風潮もあり、特にビタン・カロキやチャールズ・ディ…
矢沢永吉を愛するケニア人が鶴見から戸塚まで走り抜けて、もうちょうど4年が経過することになる。ギタウ・ダニエルその人である。4年間でごぼう抜きした人数は50人。モグスや佐藤悠基とは対極にあるゴツゴツとした汚いランニングフォームでありながらも長い…
福岡国際マラソン、藤原正和が日本人トップ。知っているかい、日本人よ。藤原正和は実はすごい選手だ。初マラソン日本人記録保持者で、学生マラソン日本記録も持っている。経歴だって西脇工業と中央大学出身というエリート中のエリートだ。箱根ランナーから…
ものすごい形相で、逃げる早稲田を追い詰める選手がいた。東洋大学が初の総合優勝を達成した時に区間賞を獲得した飛坂篤恭である。その形相の割にきっちりと冷静なレースを展開していたのも、また印象深い。この年の東洋大学は、優勝候補と呼ばれた早稲田を…
箱根駅伝を見ていると、何度も忘れられない選手が出てくる。その際たる選手が、ぼくは佐藤悠基だ。名門・佐久長聖を卒業し、トラックでは当時学生最強と呼ばれた留学生のモグスにも勝利した才能の塊。1年先輩だった伊達秀晃とともに、新入生ながらチームを引…