殴るぞ

色々と思いっきり話します。

ボクシング

明日に迫ったヨネクラジムの閉鎖。歴史は引き継がれていく。

その知らせは、突然だった。ヨネクラジムの閉鎖である。 山手線の目白駅から池袋駅の間や、西武池袋線の池袋駅から椎名町駅間で見える風景から、古びた看板が良く見えたものだ。池袋に用事があって山手線に乗車すると、ヨネクラジムの看板が見えてくるといよ…

ゴロフキンとカネロ。メイウェザーとマクレガー。ボクシング界を左右する一戦は今まさに始まろうとしている。

多くのボクシングファンが期待しているであろう、亀海喜寛とミゲール・コットの世界戦。特にアメリカでの人気がとても高いコットを相手に亀海がどこまでやれるのか、という点は非常に興味深い一戦が幕を開けようとしている。 その同日に、多くのファンがこち…

シェーン・モズリーとオスカー・デ・ラ・ホーヤ「才能に苦しんだ男たち」

かつて世界中のボクシングファンを沸かせた名王者が、グローブを壁に吊るすことを決意したようだ。シェーン・モズリー。シュガーの愛称で知られたスピードスターは、幼少期からその才能を存分に発揮していた。彼が12歳の時、当時11歳だったオスカー・デ・ラ…

本田明彦帝拳ジム会長の発言は、現場で頑張るトレーナーや選手への最大級の侮辱である。

山中慎介の記事を書き終わった後に出てきた記事に、怒りを覚えた。帝拳ジム本田明彦会長の発言だ。大和心トレーナーがタオルを投げたその判断に対して、「一瞬、魔が差したんだと思う。普通であれば試合を止めていいか聞いてくるはず。頭が真っ白になったん…

山中慎介は負けるべくして負けたのか?

山中慎介が敗れた。ルイス・ネリというメキシコ人挑戦者によって。その衝撃的な攻撃は、今までにない迫力と勢いがあった。山中がネリの圧力に押し負けた、という印象も無くもないが、それ以上に山中の攻撃が良く見えていた何よりの証だと思う。 ここに至るま…

帝拳ボクシングジムでは、日本のボクシングを変えられない

この記事は書くかどうかですごく悩んだ。そう。時間にして20分くらいだろうか。誰かが書かなければならないだろう。そう思って、私はこの文章を書くこととしよう。 田口良一の世界戦を深夜に見ながら、とてつもなく豪華なゲスト解説に驚いたものだ。長谷川穂…

京口竜人逮捕。「でもボクサーライセンスはく奪はされないんだろうな」とは。

弟の世界戦が決まった矢先に、なんて不祥事だよと呆れてしまった。 京口竜人、酒気帯び運転逮捕の報道は、それだけ私をがっかりとさせる物だった。 素晴らしい才能を持っていたのだ。大阪帝拳ジムに所属し、2011年にはフェザー級で全日本新人王を獲得した男…

帝里木下の敗戦に孕んでいる、日本ボクシング界の危機とは。

マニー・パッキャオとジェフ・ホーンの試合では、前座として日本で活躍しているボクサーが世界タイトルに挑戦した事を皆さんご存知だろうか。名前を帝里木下。3年前にゾラニ・テテとIBF世界スーパーフライ級王座決定戦を行った経験を持つ。かつては日本スー…

井上尚弥が井上尚弥として帰ってきたら

井上尚弥が9月9日にアントニオ・ニエベスとロサンゼルスで防衛戦を行うと聞き、個人的には少しほっとしたものだった。ローマン・ゴンサレスを倒す事が出来るだけのポテンシャルを持ちながら、目標としてきた相手が敗れたことでモチベーションの低下を訴えて…

マニー・パッキャオ「夢の終わり」

マニー・パッキャオがジェフ・ホーンに敗れて、早くも1週間が経過しようとしている。時が流れるのは早いもので、気が付けばあっという間に時間は経過していく。WBO世界ウェルター級タイトルマッチは、ホーンの国であるオーストラリアで行われた。かつてラス…

村田諒太とエンダムが再戦すべき3つの理由

村田諒太がハッサン・エンダム・ヌジカムに敗戦してから、早くも2か月以上経過しようとしている。 「不可解な」判定負けから村田は現役続行の意思を表明し、WBAから異例のスピードで再戦指令が出たほどだった。 通常ボクシングのこのような判定結果に終わっ…

メイウェザーだから指し示すことが出来る未来

色々と長い時間を掛けて到達した場所と言える。フロイド・メイウェザー・ジュニア対コナー・マクレガーの対決。12ラウンドのピュアなボクシング対決として試合は行われ、互いに10オンスのボクシンググローブで試合を行うとのこと。既にマクレガーがネバダ州…

亀海喜寛「小さな教授の終わりなき旅」

しばしば、その人の人生の事を「道」と表現することがある。大相撲の大関である豪栄道は自らの四股名に、名前である豪太郎より「豪」を、母校の埼玉栄高校より「栄」、そして恩師と相撲道へと精進するという意味合いを込め「道」を選んだのだそうだ。 さて、…

比嘉大吾の勝利には名トレーナーあり。野木丈司の名を覚えておいて損はない。

さて、今回の世界戦では村田諒太のことを何度か書いてきたが、新鮮な驚きもあったことは事実だ。比嘉大吾の世界戦は正しく新鮮な驚きであったことは言うまでもないだろう。今時のボクサーらしくない、良くも悪くもとんがった選手。日本にもこんなボクサーが…

村田諒太に今必要な3つの「技術」

村田諒太の「不可解な」敗戦から早くも2日経つが、八重樫東の敗戦は正直予想外だったとしても概ねボクシングを楽しむことができた土日だったのではないだろうか。土曜日はいささか興行に拙さが見られたようだが、いずれにしてもボクシングを盛り上げていくた…

村田諒太が世界王者になれなかった3つの理由

さて、多くのボクシングファンが望んでいたこの試合。村田諒太vsハッサン・ヌダム・ヌジカム(以降はエンダムと表記する)のWBA世界ミドル級正規王者決定戦。2位の村田は1位かつ暫定王者のエンダム相手に強打を振るい、4ラウンドにはダウンを奪う活躍を見せ…

ボクシングを楽しく妄想しよう。ライトフライ級に隠れた日本ボクシング界の未来とは。

拳四朗の世界王者挑戦が正式に決定し、早くも5月20日村田諒太の前座として世界王者に挑む事となっている。いよいよ親子鷹での世界王座獲得を目指す事となるのだが、ここで面白い事が起きている。 現在のWBA王者は田口良一。井上尚弥相手に好戦した選手である…

閉塞感漂うボクシング界。突破口を担うのは、やっぱり彼らだと思う。

亀田興毅の企画を途中から見ていて、びっくりしたことがあった。なんと視聴者数が1000万人を越えていたというのだ。AbemaTVのサーバがパンクし、FacebookやYouTubeのライブ動画と連携していたことで、中継の被害を最小限に留めることができたわけだが、それ…

久保隼「世界王者をゴールにしてはいけない」

ネオマール・セルメニョがゴングが鳴っても立ちあがって来ない。疲労を理由に棄権したその幕切れは、果たして世界戦と呼んで良いものかどうか。途中まで2-1でスコア上はリードしていたと聞いていたら、きっとセルメニョは戦っていたのではないか。そして、防…

PFPを語る難しさと井上尚弥の可能性

ローマン・ゴンサレスが敗れたというニュースは、世界中のボクシングファンにとって必然的なニュースとして受け止められたのではないだろうか。フライ級・スーパーフライ級と転級するごとに明らかに動きが悪くなっていたためだ。本来あった野性味と躍動感あ…

続・村田諒太が世界王者になれない3つの理由

とうとう、決まった。プロデビューから早くも5年近く経過している中で、村田諒太の世界戦である。デビューしてからここまで無敗の男。しかし、個人的にはこれほどまでに希望も何も持てない世界戦というのも珍しい。八重樫東や井上尚弥、内山高志であれば湧い…

バーナード・ホプキンスがロッキー・バルボアになった日 ―ボクシングおじさん―

ボクシング界、いや格闘技には常に悪役が付き物である。ここでは、ボクシングだけにフォーカスを当ててみよう。フロイド・メイウェザー・ジュニアやエイドリアン・ブローナーは「問題児」たる、正しくスーパーヒールである。 メイウェザーは存在感が違いすぎ…

三浦と内山。日本ボクシングの命運はこの二人に託された。

ここで言うことでもないかもしれないが、日本のボクシングに辟易している。亀田への罪の擦り付け、JBC職員による健保管理金のちょろまかしなど、ボクシング界に漂っている空気は淀んでいる。 井上尚弥も低迷しており、山中慎介も国外へ飛び出す気はないよう…

岩佐亮佑「結果にこだわれ」

思わぬ形で転がり込んできたチャンスだろう。しかし、このチャンスをものにしないわけには行かなくなった。岩佐亮佑の世界王座挑戦である。リー・ハスキンスとの対戦から早くも1年。11月19日に行われる予定だった指名挑戦者決定戦が対戦相手のルイス・ロサが…

ダイナマイトがとどろくとき(2) ―その雄たけびを聴け―

3戦目で勝利を盗まれた形となったマルケス。5か月が経過した2012年4月14日に行われた再起戦では、パッキャオとのリマッチをにらみサウスポーとの対戦を要求。周囲以上に、メキシカンはパッキャオとの対決に執念を燃やしていた。 一方で、パッキャオはすでに…

ダイナマイトがとどろくとき(1)

ボクシング史上最高のテクニシャンは誰になるだろうか。 フロイド・メイウェザー・ジュニアは最強でありながら、なおかつ唯一無二のテクニックを持つ天才だ。アンドレ・ウォードも実にテクニカルな選手である。アマチュアボクシングで鍛えられたスキルに裏打…

エイドリアン・ブローナー「BUMP OF PROBLEM」

ボクシング界だけでなく、どの業界にも問題児と呼ばれる人物はいる。ホリエモンは紛れもなくそれであるし、良くも悪くも彼の発言はメディアを賑わせる。スポーツ界でも、本田圭佑や中田英寿の言葉は多くのウェイトを占めるだろう。サミル・ナスリはその発言…

ギレルモ・リゴンドウ「その美しさを刻め」

理想のボクシングとは何だろう。しばしば議論されるこの話題。色々あるだろうが、一つ究極の物として定義されるのは「打たれずに打つこと」。そして、それはとても難しいことも多くのファンが理解していることだろう。 なぜならば「究極」として定義されたそ…

長谷川穂積「A Fighting Man」

その結末は、あまりにも突然だった。かつてWBAのバンタム級暫定王者の獲得経験もある2階級制覇を達成した王者、ウーゴ・ルイスが棄権の意思を示してTKOとなったWBC世界スーパーバンタム級タイトルマッチ。新王者はもう、フレッシュな男とは言えない。長谷川…

亀田和毅が山中慎介を倒すことができる3つの理由

亀田和毅がジム移籍を認める報道が流れた。大変喜ばしいことだ。様々な嫌がらせをかいくぐり、よくぞここまで戻ってきたと思う。 プロモート先がトップランク、ゴールデンボーイ・プロモーションズからの提訴に追われている中で、彼はマクドネル戦に2連敗し…