殴るぞ

色々と思いっきり話します。

J2プレーオフ、運命が決まる。

 ジュビロ、ロスタイムの失点で敗れる。引き分け以上でファイナルステージへの進出が決まっていたジュビロにとって、これ以上のショックはないだろう。まさかのGK山岸のヘディングによって敗れるとは夢にも思わなかったはずだ。Jリーグができてから、ジュビロ磐田は強豪で有り続けていたはずだった。しかし、2002年の完全優勝を最後に徐々に下降線を辿り、とうとう昨シーズンにJ2への降格が決定してしまう。1年での昇格を目指してシャムスカを招聘し、松井大輔を獲得するなど意欲的だったが、シャムスカは途中で監督を退きクラブのレジェンドである名波浩を就任させた。中盤から終盤にかけて狂い始めていた歯車は噛み合う訳もなく、結局順位を下げてシーズンを終えることとなってしまった。プレーオフでは前述の山岸にヘッドを打ち込まれて来季もJ2に残ることとなった。

 一方の千葉は2009年に初降格してから、やりたいサッカーが振り回されて本来ある戦力とは裏腹に未だに昇格できずにいる。木山隆之監督の2012シーズン、鈴木淳監督の2013シーズンと日本人の有名な監督を招聘するもいずれも成し遂げられず、J1経験チームでも容易に昇格ができないリーグであることを証明している。むしろ湘南ベルマーレサンフレッチェ広島のようにやりたいこととできることが整理されているチームの方が昇格しやすい。

 千葉は2年連続プレーオフで敗退しており、かなり歯がゆいシーズンを送り続けているのではないだろうか。今回は一発勝負。引き分けか勝利でJ1昇格が決定する。シチュエーションとしては2年前の大分に近いものがある。ロスタイム直前でゴールを決められて敗退したあの大会である。そもそも今シーズンは昇格圏に入ることすら危ぶまれていただけに、ここまで立て直した関塚隆監督には頭が下がる思いだろう。

 ぼくはこの昇格プレーオフには否定的な立場だった。大分や徳島がそうであったように、最終的な順位では千葉や京都が本来であれば入れ替わってJ1へ行くべきだと思うのだ。そういう点では今でも否定的ではあるが、少なくとも2年間である種「晩秋の風物詩」として定着しつつあるようにも思える。ある程度の順位まで来たらそこできっちりと勝ち点を積み重ねていくという考え方は決して悪くない。大番狂わせが起きれば、興業的にもおいしい。今回の山形がそうであったように。機械的でなく、そこでドラマを起こさせるようにするのはプロ野球クライマックスシリーズにも似たところはある。指揮官にはストレスの溜まる問題かもしれないが。

 勝負は12月7日。味の素スタジアムで行われる決勝戦で全てが決定してしまう。3度目の正直なるのか、それとも3位以外のチームから3年連続の昇格となるのか。3年連続出場は千葉が唯一だ。それだけ安定しているということだが、本来ジェフはJ1にいるべきチームのように思えるし、山形も2009年と2010年のように奇跡を起こすかもしれない。何より、プレーオフで勝ち抜いたチームは2年連続でJ2降格が決まっている。そもそも論が起こってもおかしくないプレーオフで、興業的なだけでない意地を見せて欲しいとも思う。

 あえて煽りっぽく言って、最後は終わりにしよう。千葉の意地か山形の勢いか。12月7日、いよいよ運命の時はやってくる。