殴るぞ

色々と思いっきり話します。

いちいち不祥事が起こるたびに「団体から脱退しよう」という発言するの、馬鹿らしくないですか

 ルイス・ネリーのドーピング騒動によって、山中慎介WBC王座はどうなるのかが宙ぶらりんになって久しい状況となった。

 結果として3ヶ月近く待たされたこの騒動は、WBCが山中とのリマッチを命じるという形で一連の騒動の決着を見た事となった。当然だが、スポーツにおいてドーピングという行為は危険極まりない行為である。

 それは肉体が持っている力を最大限に発揮してくれる一方で、当然だが副作用もあるわけだ。よしんば野球などであれば選手たちに咎を受けて終わるわけだが、格闘技となると命に関わる。それは対戦相手の命にダイレクトにだ。

 実際に山中陣営がそれを受け入れたのならば止める理由は一つもない。だが、WBC陣営から出された実質的な無罪宣告に帝拳は何かしらの対策を講じなければならないだろう。このような形でネリーがドーピングをしてきたということは再戦でも同じようにドーピングをしてくる可能性は往々にしてあるからだ。

 当然再戦条項などを含めて厳格にしなければならないし、もし何もしなければ本田明彦会長はただの無能だろう。

 さて、今回はボクシング界でこのような不祥事が起きた際にたいてい生まれる意見、「団体から脱退しよう」という意見について今回は書きたいと思う。

 

■世界一愚かしい意見だ 

 今まで、何度も多くのボクシングファンが語ってきた「WBAには価値がない」という発言や「IBFは脱退しよう」という意見。村田諒太とエンダムの採点についても「こんな団体信用できないから脱退しよう」という意見が出たことは記憶に新しい。

 確かにWBAはスーパー王者や暫定王者といった王座を乱立させてきたことは事実であろう。ところがWBCも同じように名誉王者やダイヤモンドベルト、終いにはエイドリアン・ブローナーにWBCのベルトとWBAの異なる階級での世界王者を認めたこともあった。以前どこかのブログで指摘させていただいた時に、「WBCだから暫定王者でも価値が有る」とのさばっていた人がいたが、その人は今何を思うのだろう。

 これで今、WBCからも脱退しようと意見を述べているならば馬鹿馬鹿しいことこの上ないと思う。IBFで亀田の負けても王座保持問題の時にIBFから脱退しようと言っていた人も同じ事が言える。あれだけルールが厳格なIBFは最高だ、と偉そうに宣っていたくせに。

 当たり前だが、人というのはその時によって考えも価値観も当然変化する生き物だ。だが、当然意見を述べている人すべてが同一人物だとも思わない。だが、どこの団体でも同じであるといい加減に気がつかないのだろうか。当然ファンも選手も軽視していることに間違いはないが、いちいち脱退だと話すのははっきり言ってバカがやる行動である。

 そして、私はそのようなバカが世界で一番嫌いだ。

 

■「脱退だ」と強硬にコメントすることで通っぽいと考えている人、あんたダサいよ。

 

 当然好きなボクサーが理不尽な仕打ちを受けたことで腹が立つ気持ちは分かる。だが、そんな一時の感情論がボクシング界そのものをおかしくした事にまだ気がつかないおつもりだろうか。

 亀田を巡る一連の不祥事、特に亀田大毅IBF王座に関しては嘘をでっち上げ、ボクシングファンが忌み嫌っていた事をいいことに永久追放という処分まで下した。それは亀田を感情論だけで疎んじた日本ボクシング界の最大の罪である。

 必ずしも密接に関連するとは言わないが、今回の脱退するという発言はそれに近い。そして、それを発言することで通っぽいと感じている人は大変にダサいと思う。そもそも、4団体に設けたことは時代の流れだったし、IBF王者に高山勝成が手をかけた時期だったからだ。これで力があったがチャンスの巡ってこなかった選手たちのためにチャンスが与えられるきっかけとなったのである。

 それを感情論だけで脱退と叫んでいる人は、私は世界一ダサいと思う。そして、こんなことを書いている私も多分ダサいんだと思う。

 

■気に食わないのは本田明彦会長の態度である。もう、我関せずではいられない。

 

 脱退よりもやるべきことがあると思うのだ。本当にそれが正しくないと考えるならば裁判をするべきだし、徹底的にリングの外で戦うという選択肢だってある。マスコミへと意図的に焚きつける方法だってあるように思うのだ。

 日本のマスコミも、十分にネリーが行ってきた行為に対して断罪を進めているが、ネリーは我関せずといった状況。実質的な無罪宣告を突きつけられた中で本田明彦会長は一体全体何を思うのだろうか。当然山中はネリーと再度戦うというチャンスを得られたわけだが、あれ以来全く意見さえも聞かない。

  まさか黙ってWBCが下した処分を飲むわけではないだろうか。再度行うにあたっての契約書はどうなるのか。また大和トレーナーが命の危険が迫っている中で山中へと投げたタオルに対して頓珍漢な批判しか述べないのだろうか。

  私は断じてリングの上で死人は見たくないし、このような問題だからこそ有耶無耶にせず、むしろ帝拳から動くくらいの気概を見せていただきたいのである。そんな根性があるかどうかさえ怪しいとは前々から思ってはいるのだが、いい加減我関せずではいられないだろう。

 

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