殴るぞ

色々と思いっきり話します。

【浦和レッズ】鈴木大輔の獲得はあるのか? 案外フィットしそうな理由とは。

 遠藤航がやらかした。そう。槙野智章ではない。あの遠藤だ。というか、今回槙野さん出てませんし。というゼロックススーパーカップレオ・シルバペドロ・ジュニオールという新戦力の上積みが見られた鹿島と比較しても、ラファエル・シウバを試すことができなかったことと、何分CBの層の薄さを露呈することと相成ってしまったからである。

 明日に迫ったシドニーでの決戦を考えれば、選手選択は妥当であったとは思う。目先のタイトルよりも、シーズンのスパンを考えた時を思えば槙野や負傷した柏木を起用することは得策ではない。ミシャの判断は決して間違っていたとは思えない。中盤から前線にかけては豊富な選手層でカバーし、矢島や長澤といった選手たちの成長にも期待したいところだ。

 しかし、さっきも言ったようにCBの層が薄い。ボランチに矢島や長澤が入って阿部がCBに入ったとしても、経験豊富な那須と若手の田村だけがバックアッパーではいささかきつい。つくづく「転校生のサトウさん」こと、イリッチの退団が痛い展開となってしまったわけだ。

 いまさらいない人のことを悔いてもしょうがない。ここは一丁お得意の選手獲得と行こう。というわけで個人的に挙げたいのがロンドンオリンピック日本代表でCBを務めた、鈴木大輔だ。

 まず鈴木というCBが優れているところは、何といってもフィジカルコンタクトだろう。一見、エレガントなサッカーばかりを要求されると思われがちなスペインサッカーだが、2部ともなるとフィジカルコンタクトが激しくなるというのは有名な話だ。2016年から移籍したジムナスティックで昇格プレーオフまでチームを導いたという実績もある。

 次に、3バックに慣れているという点だ。当然、ミシャが要求する3バックは他のクラブとは訳が違う。しかし、3バックでのプレー経験があるのとないのとでは大きな違いがあるというものだ。戦術への柔軟さというのも個人的にはあるのかなと思っている。

 そして、アジアでの戦いに慣れているという点だ。柏時代にはACLで4強まで勝ち進んだ経験も持っているし、決勝トーナメントで勝ち上がったという体験は今年こそと望んでいるリーグ優勝においても大きなプラス作用のある補強になるのではないだろうか。加えて、契約も2017年で切れることが考えられ、移籍金もそれほどかからずに獲得できるのではないかと個人的には見ている。

 年齢的にも27歳。今年で31歳になる森脇良太や30歳になる槙野のことを考えても、決して的外れな補強ではないと思うのだ。

 ただし、どれだけ補強をしてもミシャが上手く使いこなせるかどうかは知らない。というのも、ミシャは「磨けば光る」人材を見出すことは得意としているものの、いわゆる完成された選手たちを運用する能力は乏しい。いうなれば、育成は得意だが優勝を狙うには如何せん不向きな監督なのだ。

 ミシャを退任させて運用に長けた選手たちを起用することで、うまく回るほど浦和は決してビッグクラブではない。しかし、理想に殉じて何度も打ち砕かれてきた経緯があるだけに、勝利経験があって厳しい環境の中で揉まれてきた選手というのは絶対に必要だ。

 浦和には良い意味で仲が良い集団という印象が強い。しかし、時にはそこに厳しさも求められてくる。固定化されたメンバーがそれを分かって徹底していたとしても、どうしてもぬるい環境になってしまうことは、頭に入れておかねばならないだろう。そう考えると、鈴木大輔という転校生は浦和レッズというクラスに新しい風を舞い起しそうな気がする。

 何せ転校生のサトウさんみたいに謎に包まれたキャラクターではなく、勉強も運動もできるガチな「べっぴんさん」だから。一日でクラスのマドンナの座を獲得するという出来事。さあ、槙野よ森脇よどうする? 下手に外国人選手くじを引くよりも、名のある鈴木大輔新潟高校や柏学園で(学パロが別に好きなわけではないけれど)揉まれてきた男が、仲良しクラスに波乱を巻き起こす。金八ミシャ先生はこのクラスをどうまとめるのだろうか?

 ちょっとお茶らけ過ぎたか。しかし、決して悪い補強ではないだろう。CBに即戦力クラスでかつ、実績のある選手を獲得することができる。確かに、スペインのクラブで上手くいっている鈴木を獲ることができる確率は0に近い。加えて、プレイヤーとして更に成長したいと考えている彼が、今このタイミングでJリーグに帰ってくることはあまり現実的とは言えない。仮にレンタル移籍であったとしても、それに対する希望は限りなく低い。

 だが、槙野の浦和移籍が報道されたとき、原口元気があそこまでの選手になることを想像した人はいるだろうか? チームの為に走る原口を。あれだけメディア対応ができるようになった原口を見ることもなかったかもしれない。

 それを考えると、今年の浦和は面白い。レンタルバックされてきた矢島や長澤、千葉からやってきたやたらとtkqさんに愛されているオナイウ、ラファエル・シルバ菊池大介に田村友と、20代前半の選手を多く獲得した。あ、榎本さんお疲れ様です。若手の成長を促す点でも、鈴木大輔の獲得は決してマイナスにはならないだろう。彼も若い時から、フィジカルの向上を目指して、懸命にトレーニングを積んでいた。新潟時代から見せていた高い向上心を、若手に還元する。レギュラー組もまた意識が変わってくるはずだ。

 獲れるかどうかではなく、取れたら面白くなりそう。ファンにとっての補強はそうあるべきだと思う。個人的には中澤がオフの契約更改で保留したときには、浦和に来ないかわくわくしたものだ。

Facebookページはこちらから。

Twitterはこちらから。

にほんブログ村

人気ブログランキング