殴るぞ

色々と思いっきり話します。

メイウェザーと那須川天心の試合を茶番として見る向きは、格闘技界にとって大きな損失だと思うのですがどうなんですか。

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皆さんお元気でしょうか?
私は大変にげんなりした秋を過ごしました。もうどんだけかと言いますと、「応援したくなる」とか言っておいてやって来ることはセミナーの勧誘とか、「お兄ちゃん的な人ー!」とか言っておきながら結局私に関心が無い人とか、人のFacebookの投稿にコメントしてきたかと思ったら「素人童貞は卒業しましたか?」とか、寒いギャグをかましてきて、全私が爽やかな笑いに包まれたりとか。金が無いこととか色々です。

ああ、そうだ。フラれて泣いてたとかいう話、あれ全部嘘だから。


さてさて、そろそろ話を題名に戻そう。
今回の記事のネタはこちらである。

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フロイド・メイウェザー・ジュニアが12月31日のRIZINに参戦し、しかも那須川天心と戦うというのである。
たまらない試合である。

ボクシングのテクニックで言ったらもはや芸術レベルの天才を生で見ることが出来るのである。これは素晴らしい。一方で那須川天心からしてみれば、そんな世界を轟かせ騒がせた天才と拳を交えることが出来るかもしれない(なんで奥歯に物が挟まったような言い方をしているかと言うと、当然キャンセルが発生することもあるからだ)のだから、那須川にとってもメイウェザーにとっても決して悪い話ではないのだ。

だが、日本の多くの格闘技ファンは冷めた見方をしている。それは、ただの茶番としてでしか見ていないという一点の理由に尽きる。そもそもフロイド・メイウェザー・ジュニアと那須川天心は全く違う競技の選手であるからだろう。

フロイド・メイウェザー・ジュニア

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アメリカのミシガン州にあるグランドラピッズというところで生まれ育ったメイウェザーは薬物の売人の息子として生まれる。父・シニアはシュガー・レイ・レナードと対戦した経験を持つボクサーだったが、その後コカインの密売人をやりながらジュニアにボクシングを教えていた経緯を持つ。「自分は愛されていないんじゃないか」というところからスタートしたジュニアのボクシング人生は、のちに叔父のロジャー・メイウェザーの下でその才能を開花させる。
それから50戦全勝、5階級制覇というボクシング史上に残る最強の男として名を残すこととなる。派手なトラッシュトークに内縁の妻への暴行騒動、それに反して大変につまらないファイトスタイルをすることからマイク・タイソンやウラジミール・クリチコからは批判的な態度で見られている。
その一方で、大変練習熱心な選手としても知られており、ラスベガスで行われるメインイベントの時間に合わせた夜に練習を行うことでも有名だ。また類まれなる反射神経と大変優秀な観察眼から繰り出されるテクニックは出色。特にミゲール・コットでは押し負けそうになると見るや右フックを効果的に使用することでコットの突進を止めたし、パッキャオがうかつに飛び込むことが出来ないように右ストレートを有効に使った頭脳の高さも見せる。
何よりも素晴らしいのはディフェンスだ。ブロッキングテクニックと反射神経をフル活用したディフェンステクニックは素晴らしく、衰えていたとはいえパッキャオを封じ込め、カネロ・アルバレスを空転させた。ビクター・オルティスに至ってはもはやメイウェザーの頭でサッカーさえ始めてしまったほどだった(その後にヒステリックな制裁を受けたわけだが)。

那須川天心

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元々はキックボクシングをベースとしている選手だが、グラップリングにパンチのセンス、ディフェンス能力と非常に卓越している文字通りの神童。
ボクシング界からも実際に帝拳ジムからオファーが来ていたが、JBC傘下に入るとキックボクシングや総合格闘技の試合に出ることが出来ないためにそのオファーは断ったようである。その卓越したセンスは確かに図抜けており、元世界チャンピオンであるアムナット・ルエンロンを倒し、RIZINでもメインイベントを張る看板選手として名高い男だ。
恐らくだが、どのジャンルの格闘技を突き詰めても世界のトップを取れる選手であると感じている。それだけのセンスを兼ね備えている。殊にスタンディングで言うならば、パンチのカウンターを入れるタイミングは本当に素晴らしいと思う。元々ボクシングも練習の中に入れていたからだろう、パンチの威力も大変に素晴らしいものである。
本人もボクシング転向は考えているとのことで、ただ日本ではできないので海外で挑戦したいと考えているようだ。

このようにこれから登り調子になるであろう那須川とすでに引退したロートルメイウェザーが試合をする意味はあまりないようにも感じられるかもしれない。

だが、メイにとっても那須川にとっても。大変に意味のある試合になることを良く分かっていない人も多いようだ。

メイウェザーのメリットと那須川の思惑

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メイウェザーが今興味あるのは、「フロイド・メイウェザー・ジュニア」というコンテンツで金を儲けることである。そのためであれば、話題となるであろう人間がいれば対戦するというスタンスを貫いているようだ。1年前にはコナー・マクレガーと対決して100億円を稼ぎ出したように、メイウェザーが試合をするというのはそれだけの大金が動くということ。金遣いの荒いメイウェザーにとって試合をするというのは大変に重要な事。それが仮にエキシビジョンであろうが関係は無い。メイウェザーが試合をする。そして勝利する。それが全てなのだ。そして亀田三兄弟とのつながりから、日本市場を開拓しに来たと勘ぐってしまいたくもなる。

 

一方で那須川天心は、メイウェザーという全米でも有名な選手と対決することで名前を売ることが出来る。そこから総合格闘技でもキックボクシングでも名前を売ることが出来る。もしボクシングに転向するにしても、アル・ヘイモンという世界的に名高いプロモーターがいる。そして、メイウェザーとの戦いはペイ・パー・ビューとして全米で注目を集める。もっともっと強さを求める那須川と、ビジネスをしたいメイウェザー
双方の願いがかなった、これほどウィンウィンなマッチメークは無いと思う。

■茶番ではなく、そこから大きく飛び越えた「プロモーションマッチ」なのだ。

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これを茶番として片づけるならば、個人的に日本の格闘技の発展はここまでだろう。格闘技は闘争である。そして、エンターテインメントである。そもそも日本の格闘技には競技性を求めすぎており、本来あるべきエンタメ性を明らかに無視しているようにさえ感じられる。PRIDEやK-1があれほど盛り上がったのも、テレビの力だけでなくエンタメとしても面白かったからに他ならない。それらを茶番と片づけるのであれば、日本で格闘技はもう育たないだろう。終わりである。
そしてこれはビジネスでもある。次へとつなげる大切なビジネス。那須川天心にとってもメイウェザーにとっても、決してお互いが損しないための重要な試合。お互いの価値はどのようにしても下げない、そして下がらないで次につなげる大切な試合。どうか茶番で片づけないでほしい。これは茶番ではなく、お互いを売り込むための重要な戦いであり、「プロモーションマッチ」の一つなのだから。

 

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