殴るぞ

色々と思いっきり話します。

ブラントに対して文句を言っているようですが、そもそもルールを守ろうとしなかったのは本田明彦さんではありませんか?

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ということで、村田諒太の次の相手はロブ・ブラントに正式に決定をしたことが明らかになった。

 場所はアメリカになるわけだが、いよいよロンドンオリンピック金メダリストとして正式に世界戦線に打って出る重要な一線である。
今月15日にはミドル級最高峰の再戦となるゲンナジー・ゴロフキンと、サウル・アルバレスの対戦が行われ、ミドル級はとてつもなく激しい戦いに打って出ることとなるだろう。
この試合を前に、村田とブラント陣営は危うく流れそうになった経緯があった。
そちらを整理しながらも、一連の感想をまず述べておく。ルールを守ろうとしなかったのは帝拳であった、ということではないか。

WBAに限らず、各団体には指名挑戦者がいる

4月の初防衛戦から2か月、6月12日にWBAからの指名試合通達があった事。これは決して驚くべきことではない。

王者である以上、選択試合と呼ばれる対戦相手を選べる試合と、指名試合というどうしても戦わなければならない相手がいるということ。

本田明彦帝拳会長はそれに対して一方的な通達と激怒したようだが、そのようなルールを把握していないのか、それとも自分たちならばルールに従わなくても良いと感じているような発言をしていた。

村田のプロモート先であるトップランクもこの試合の交渉を黙殺、結果としてブラント陣営が落札した。

その後、ファイトマネーの配分も王者と挑戦者では到底考えられない比率で交渉が勝手に進んでしまう。

本田会長は王座はく奪も辞さない覚悟だったようだが、最終的にブラント陣営の資金的な問題から再度交渉を行い、最終的に指名試合として試合が行われることとなった。

 

本田会長は二つ大きな間違いをしている。

まず、WBAのルールとして指名挑戦者との対戦を行わなければ王座はく奪されるという事、そしてそれらの指令の権限はWBAに最初からあるということだ。

そのルールに従わず、強い者だけを追い求めた結果、本田会長は6年前に西岡利晃を無様に負けさせている。

WBC名誉王者といえば聞こえは良いが、いつまでも試合をしない事に業を煮やして西岡を追い出しただけだろう。対戦指令が出された時点で、WBAと交渉をすることを何故しなかったのかも疑問が残る。

また、ブラントが強引に推し進めた面はあっただろうが、黙殺した結果村田に不利な条件を提示させられたのは、本田会長に興行主として致命的に才能が無い何よりの証拠だ。

彼らの対応が後手に回ったことで、ブラントが有利な対戦条件で提示してきたのだから、最終的に選手を守らねばならない本田会長の致命的なミスだろう。

 

◆ゴロフキンかカネロか。いずれにしてもすぐに実現できる相手ではない。

 

どのような形にしても、ゴロフキンとカネロの対戦は9月に行われる。

現代のボクシング界において、ゴロフキンやカネロのような億単位で稼ぎ出すような選手たちとの対戦は、そうそう実現するものではない。
それこそ、まずは列に入らなければならないのだ。

村田にはWBAというベルトがあり、オリンピック金メダリストという肩書がある。だが、その肩書だけではゴロフキンやカネロの境地に到達するにはまだ早いのだ。

本田会長は焦っているようだが、明らかに順番を違えている。

それは、対戦を熱望するゴロフキンが、実力をアメリカで認められるようになるまでに、少なくともWBA暫定王者から数えて10度の勝利を要していることだ。

ゲール、ルビオ、レミュー、ブルック、ジェイコブス。いずれも一筋縄ではいかない実力者たちばかりだ。村田も同じステップを踏まなければならない。ブラント戦とはその大切なステップの第一歩なのだ。

対戦させたい親心やビジネスチャンスをものにしたいという野心は分かるが、今の本田会長が取っている行動は「愚か者」のそれであり、選手たちのキャリアを邪魔しているとんでもない「おじゃま虫」である。

 

◆ルールを守るのは当たり前だ。

 

WBAの方針に納得がいかないというのは分かるし、これまでの経緯から考えてWBAが眉をひそめるような事を行ってきたこと、これは否定しない。

だが、選手たちの価値を高めたいと考えているボクシングジムの会長であるならば、現状に置かれている原理原則を守りその中で何が出来るかを考えるのが真っ当な考え方ではないだろうか。

「納得いかないので、ルール違反します」では、価値ある選手たちを育てることが出来るはずがないだろう。

今回の村田の防衛戦は、むしろ行われて当然の試合なわけだ。ルールを履行しようとせずに、具体的なプランも描くことが出来ずに、ただゴロフキンとやるということだけを言い張る。本田会長は選手を本当に大切に思っているのだろうか?

競技よりもビジネスとして成立しつつある現代ボクシングの中で、本田会長がやっているのは中途半端に「日本のトップランク」になろうとしたことだけである。

だからビジネスでは後手を踏むし、選手も割りを食う。山中もネリーに割りを食った。尾川も守る事さえできず、結局は村田とゴロフキンという具体的に描けてもいないプランを未だ夢見ている。

ともかく、村田がラスベガスで防衛戦を行う。これは意義深いことだ。素晴らしい。そして一番素晴らしいことは、冨樫光明の耳が腐るようなリングアナウンスを聴かずに済むということだ。

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