殴るぞ

色々と思いっきり話します。

最近のボクシングあれこれ

井上尚弥の海外挑戦

 さて、いよいよ井上尚弥が海外へと挑戦する時がやってきた。目標としているローマン・ゴンサレスとの対戦が今のところ実現できていない状況にある中では、ベストな選択をしたと言えるだろう。

 ここ1年の井上はこちらから見ても心配することがとても多かったのだ。ボクシングが崩れていて、メンタル的にもボクシングを舐めているのではないかと。元々丁寧で端正なボクシングができる選手であるので、このタイミングでの海外挑戦は間違いなく井上にとっても有効だろう。

「150年に1人の逸材」と呼ばれた大橋秀行氏の大橋ボクシングジムは時に無謀な冒険をしがちだ。だが、八重樫東井岡一翔の統一戦以降で、ジムの会長としてだけでなくプロモーターとしても何かを掴んだのだろう。井上にとってこれほど運の良いことは無かったと言える。

 ニエベスに対してどこまでやれるのかは私にも分からない。万全を期して臨むとのことだが、コンディションの調整など些細なところからボクシングは崩れていくもの。これからどうなっていくのかには注目したいところだ。

久保隼の敗戦でスーパーバンタム級戦線が熱い!

 さて、今回の話題はスーパーバンタム級である。ロマチェンコ対リゴンドウの試合が決まった以上、おそらくはリゴンドウが階級を上げることは必至(もしかするとスーパーバンタムに戻る可能性もあるが)。そうなると混とんとしてくるのはこの階級だろう。もちろん熱いと推すからにはれっきとした理由がある。この階級には世界タイトルを狙う強豪がゴロゴロとしているからだ。

 特にWBAの正規王者だった久保隼が敗戦し、ダニエル・ローマンにタイトルを奪われた格好となった訳だが、さらにこの階級は競争が激しくなりそうである。IBF王者の小國以載、13日にその王座を狙う岩佐亮佑。リーゼントボクサーの名で知られる和氣慎吾、他にもウィルフレド・バスケス・ジュニアに勝利した経験を持つ石本康隆、バンタム級にはなるが赤穂亮や大森将平と言ったスラッガーも隙あらば狙ってくるだろう。何よりもスーパーバンタムには亀田和毅も居るのだ。

 久保の今後次第にはなるが、フェザー級への転向も示唆しているという。もちろんそれは致し方ないことだが、いささか残念に思うのはまだまだやり残したことがこの階級であるのではないかなと感じるからなのだ。

 ちなみにだが、9月13日は私も大阪で試合を観に行く予定である。気が向いたらその時のレポートを挙げさせていただくのでよろしくです。

メイウェザーとマクレガーの試合はお互いの価値を下げなかった

 これは後日細かく書いていこうとは思うのだが、メイウェザーとマクレガーの試合を見て思ったのは、互いの価値を下げない好勝負だったということである。世紀の大サーカスとか茶番とか色々と言われていたが、マクレガーの勇気とメイウェザーの技術を互いに汚しあうことのない非常に良い試合だったと思う。

 もちろん、ボクシングルールではメイウェザーが勝つに決まっているのだが(これがサーカスなどと罵られた理由の一つだろう)、そのあらかじめ決められた勝利という点と所詮は金だけという批判があったことは決して否定はしない。

 しかし、そもそもボクシングに詳しい人から言えば、ある程度試合前から予想はできてなおかつどう勝つかまで予測を付けられる人が多い。それを考えれば何もこの組み合わせはたまたまMMAの選手であったというだけで決して見下す理由も無かったように思える。

 それよりもマクレガーがポール・マリナッジとの対決をするのではないかという噂が流れているが(実際スパーリングをマリナッジとマクレガーは行っている)、これが出た時点ですでにサーカスや茶番の域から脱しているように思えてならない。一人のボクシング選手としてもマクレガーが市民権を得た試合だったということで良いのではないだろうか。

■海外で敗戦した選手に「よくやった」と褒めたたえる風潮はやめよう

 これも後日また書こうと思うのだが、亀海喜寛がコットに敗戦した。これはメイウェザー対マクレガーの試合と同じ日に行われて覚えている人も多いのではないか。試合を見たが、思った以上の完敗だった。もちろんその好戦的なスタイルは高評価を得たわけだが、それ以上に見せつけられたのはコットとの明確な実力差だった。

 とにかく亀海はパンチを当てることができない。むしろ躱されてしっかりとパンチを当てられてしまう。プランBも無いままあっさりとコットに敗戦してしまった。というか、そもそも有効打が取れないのだからダメージを与えることさえできないのだからそれも当然だろう。

 確かに亀海は良く頑張ったとは思う。だが、陣営に作戦を立案できる人が少なかったように思える。それ以外に勝てる方法も無かったのだろう。パワーで押していくスタイルで人気を得たのは三浦隆司だったが、ボクシングの雑さは最後までぬぐえないまま現役を引退した。確かに人気を得やすい。しかし本当に世界のトップオブトップに中量級で立って行くのが、このままでは難しいようにも感じた(もちろん中量級の選手層が厚いことは分かっているが)。

 良く頑張ったと褒めたたえるのは個人的には辞めたいし、率直に言って危機感しか浮かばなかった。そう言及したいレベルの試合だったことは事実である。

ということで、今回は短いトピックス形式でまとめてみました。後日詳細を書いていければなと思います。

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