殴るぞ

色々と思いっきり話します。

京口竜人逮捕。「でもボクサーライセンスはく奪はされないんだろうな」とは。

 弟の世界戦が決まった矢先に、なんて不祥事だよと呆れてしまった。

 京口竜人、酒気帯び運転逮捕の報道は、それだけ私をがっかりとさせる物だった。

 素晴らしい才能を持っていたのだ。大阪帝拳ジムに所属し、2011年にはフェザー級で全日本新人王を獲得した男だ。大阪帝拳という環境と、高いボクシングセンスからつけられた愛称は「辰吉2世」。1990年9月18日生まれで私とは同じ学年に当たるだけに、将来は世界王者になるのだろうなと考えていた。

 だが、彼は自らの手でその可能性を閉ざしてしまったのだ。2年前に起こした傷害事件によって。元々素行も悪かったのだろう。敗戦後に大阪帝拳ジムから姿を消し、いくらトラブルがあったとはいえ拳を武器にしている人間が相手を殴ればどうなるかは分かっていたはずだ。

◆家族そろっての格闘一家、弟紘人が心配だ。

 余計なお世話かも知れない。一番心配なのは弟の紘人がこのような状態で世界戦を臨めるのかどうかである。対戦相手はホセ・アルグメド。高山勝成から世界王座を奪い取った強豪である。

 そのような状況下で、大阪と東京と活動場所が違うとはいえ、家族が迷惑をかけるような事があってはいけなかった。むしろ、同じ日に防衛戦を行う田口良一とのスパーが良くできたなと感心するほどだ。

 父親が空手道場を経営していたからこそのDNA。パンチのパワーとセンスは相当あるのだろう。だとしたらまず、傷害事件という過ちを犯してはならなかった。

 1年間のライセンス停止処分と聞いた時、率直な話全てのボクサーを侮辱した裁定だとすら感じたものだった。泣く泣くボクシングのライセンスを返上せざるを得なかった高山勝成石田順裕は一体どうなってしまうのか、と。

◆タイミングが悪すぎる不祥事。だが、これでJBCがライセンス停止を決断したら奇跡だ。

 そして、今日飛び込んできた不祥事には、呆れる他なかった。飲酒して運転するというのが、仮に少しの量であったとしてもどれだけリスクがある事か。尚且つ、弟の世界戦がもうすぐだというのに何を考えているのか。

 手を差し伸べたグリーンツダはどうなるのか。4児の父だそうだが、家族にはなんと説明するのか。誰だって過ちを犯すだろう。それはそうである。けれど、もう京口には誰も同情しないだろう。明らかにアウトである。

 それでもだ。私はJBCにはライセンスはく奪という事は出来ないと思う。傷害事件でライセンス停止1年間というとてつもない温情措置を取ったのだから。亀田に対して嘘八百をでっちあげたJBC(この件についてはJBCが敗訴している)が京口に対して厳しい処分を下せるはずがない。

 むしろ、それでライセンスはく奪という奇跡が起こるのであれば。少しはマシになったと言えるのかもしれないが。

◆一番怒って良いのは、我々では無く紘人だと思う。

 さて、色々と愚痴っぽくなってしまった。どう考えても後味は悪いものとなってしまった。それは申し訳ない。

 今回京口竜人の犯した過ちは立派な犯罪だ。おまけに人をケガさせている。物損も出ている。ボクシングファンとしては期待していた彼に怒りがあるのは最もだと思う。正直に言えば、もう彼を観たくはないというのが本音だ。

 だから、今回書いたこと以上の事は京口については言うのを止めようと思う。ここまで書いておいてこの態度が正しいのかは分からないが。

 なぜなら、一番怒るべき人は彼を応援してきた人たちであり、家族である。グリーンツダの関係者であり、そして弟の紘人だろうと思うのだ。私たちではない。弁解の余地すらない行動をしたのだから、もう十分だろう。

 それでもボクシングライセンスが維持されるのなら、それはJBCは機能していないという事にもなるだろう。果たしてどういう裁定を下すのか。結果次第では、JBCについて色々と書こうと考えている。

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